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我が家の軌跡 (奇跡)【47】

2018年6月17日 (日)

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二年生の夏。また、友達数人と、夏休みに北海道に行こうと計画を立てた。

以前から、明美は月に一度、ひどい目に合っていた。腹痛、あぶら汗、下痢。

何度、通学途中、駅の休憩室(駅員さんの)にお世話になったことか。

学校から帰ると真っ直ぐ部屋へ行き。ベットに横になっていると、父が母に″明美はどうした”と聞く。

母は生理痛と伝えると。゛気の毒にのう。痛いのはお父さんだけで沢山だ”と言ってたそうだ。

明美の痛みは毎月とはいえ、数時間我慢すればよかった。父の痛みに比べたら屁でもないのに。

特に、右っ腹が痛くなるので、盲腸かもと思い、父の同級生の外科病院で検査を受けた。何も異常は

出なかった。

二年の後期から、隣接医学が始まる。欠席したら休学になってしまうから、どうせ要らない物なんだか

ら、この夏休みに取ってしまおう。と北海道行を諦めて、決心した。

手術の日、母は付き添ってくれた。手術室には、看護実習生が数人来ていた。院長が説明しながら始

まった。゛おへそと腰骨をつないだ真ん中に切開を入れると盲腸がある”と言ったが、゛あれ!ない!”

腰椎麻酔だから、何でも聞こえてるよ。

それからが大変、女の子だからって横に2㎝くらいしか切開していない穴から、手を突っ込んで、腸を

引っ張り出して探すから、胃が引っ張られて気持ち悪かった。予定の30分を軽くオーバーして1時間半位

かかって終わった。

母は、余りにも遅いので、手術室の前を行ったり来たりして、ガラス戸に顔をブツけたそうだ。

盲腸は、慢性炎症を起こしており、10数センチになり、大網に絡みついていたそうだ。

院長はOpe後、ロータリーで出張してしまった。

次の日から熱発し、切開部が赤く腫れて来て、抜糸の日を迎えたのに、直径5センチ位の発赤、腫脹。

やっと院長が帰って来た。

再手術。腹膜炎を起こしていた。切開して膿が一杯出たそうだ。

傷は開けっ放しでドレーンを入れて、毎日交換したが、生身で傷にピンセットを突っ込むから、星がチ

ラついた。母は毎日来て、面倒を見てくれた。

母一人で、病人3人。

夏休み期間ずっと入院する羽目になった。完治しない内に、後期の授業が始まり、退院させてもらった。

そして、解剖実習が始まった。 つづく


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