我が家の軌跡(奇跡)50
5年生の夏。
夏休み期間、家族旅行が出来ない中川家。
両親は、考えた。
俺の中学の時の同級生が佐渡病院の歯科をやっているから、そこで明美を一か月間修行させようと。父の一言。
病院の寮みたいな所。ここで寝泊まりすればいい。と与えられたテレビもない、ガランとした広い畳敷きの部屋。一か月の研修期間、ひとりぼっち。
診療中は、興味津々、父と同級の先生は、何故かタービン、エンジンのペダルをアシスタントに踏ませて、歯を削っていた。今は座位診療だが、昔は立位だった。バランスがとれなかったのかな。
スタッフ、技工士さんとの時間は楽しかったが、職員用の食堂でひとりで食べる夕食。初めて親元を離れての研修は、何と心細く、寂しい事か。
やっぱり駄目だ。寂し過ぎて、長い夜が耐えられないわ。
何とか頼み込んで、両津のいとこの家に居候させて頂く事になった。
つづく
国仲平野にある佐渡病院へは、両津から
2018年6月20日 (水)
カテゴリー: こばやし明美先生ブログ